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2012年7月15日 (日)

意見陳述書(田中稔・2012年5月7日)

平成24年(ワ)第7758号
原告 白川司郎
被告 田中 稔
                意見陳述書
2012年5月7日
東京地方裁判所民事第18部 御中
田中 稔

この裁判は、原発関連事業により巨額の利益を甘受してきた者による、ジャーナリスト個人に対する明白な“原発スラップ”(恫喝訴訟・SLAPP)であると考えます。
法外な請求金額に加え、記事の掲載紙を発行した出版社を提訴せずに、執筆した個人のみを提訴するというやり方は、明白なスラップと言わざるを得ません。
通常は、出版社と執筆した個人の両方が提訴され、その場合、訴訟費用などは出版社側が負担するのが一般的です。執筆した個人だけだと、出版社が援助しない場合もあり、書き手は経済的に窮地に追い込まれます。スラップとは、記事の真実性及び真実相当性を認識しながらも、あえて訴訟し、執筆者を経済的に困窮させ、記事の真実性に関係なく謝らせたり、追加報道させないことを目的に提訴することを指します。これは濫訴であり、今回のような提訴はスラップの典型例と言えます。
もう一つ強調したいことは、マスコミの間で「フィクサー」と呼ばれる調整役が一体どのような働きをしたのか、その実態を調査報道することは、特に福島第一原発事故以降、公益性が極めて高いことです。
地震大国の日本列島の上に、なぜ54基もの驚くべき数の原発建設が推進されてきたのでしょうか。原発建設の構想から立地そして着工までに、20年の歳月が必要といわれます。その20年間をなるべく短縮するために「フィクサー」と呼ばれる者たちが立地対象自治体の住民や首長らと電力会社・スーパーゼネコンをつなぐ調整役を担います。
「原発安全神話」を振りまいてきた原発コングロマリット(複合体)を下支えをしてきたのが、こうした「フィクサー」の存在です。安全神話が全くの虚構であったことが白日の下にさらされた以上、腐敗構図の全容を明らかにすることが求められています。
本裁判の原告が隠然として影響力を保持している企業群は、東京電力(株)が最大株主である日本原燃(株)から巨額の警備事業や東京電力から福島第二原発残土処理事業等を受注し、東電原発事業において奥深い利害関係者です。その実態を解明することは、福島第一原発事故以降、公益性は益々高まっている言わざるをえません。
 本件裁判では、原発関連事業の腐敗構造に逆行させない、わが国のより良きエネルギー政策と事業のあり方を求めて頑張っているジャーナリストたちに温かい希望をもたらすご判断を希望してやみません。
以 上

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